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  • 水墨イラストについて〜絵にも達筆と言う要素(仮題)

  • 投稿者:塾長
  • 投稿日:2009年 3月20日(金)23時26分31秒
 
以前塾生さんからリクエストを頂いていた「水墨イラスト」トピ。
仕事の合間合間に、
・何が伝えられる(シェア出来る)だろう?
・どう伝えられるだろう?
と考えたら結構難しいものだなと思えてきました。
何が難しいかと言うと、

私はひょっとして、水墨に限らず、このコミュで伝える技術的な部分で
他の何処の、どのメソドでも、触れられる事の無い、
けれどイラストレーションの中にそれが加わる事できっと有益な、
日本人には理解習得可能な、
そう、仮に「達筆」と言う様な要素があり得るのじゃないか?
必要なのじゃないか?
或いは多くの人が絵の向上に際して行き当たる幾つかの壁を超えるのに、
1つの有用なツールになってくれるものなのかも知れない....

※註
---これはひとり「線」に関する事だけでなく、全ての「面」もまた
入り、止め、溜め、ハシリ、跳ね、はらい、というもので構成されてもおり、
それらで目路に辿る事で面と内包されるもの、エネルギーを把握出来るものでもあるからです。----

そういう「(仮称)達筆と言う要素」に触れざるを得なくなるのかしら?

...と言う難しさです。

これって、グラフィックソフトの操作みたくは伝えられないものですからね。
おそらくそれは、
例えばここのお仲間でいえば

・TETSUさんとのやり取りに出てくる「手自体に集積されたもう一つの働き」と同じものだとも思うし、
・同、似顔絵の達人モ☆モ〜イさんが天性に持ってて日常多いに発揮なさって居られる独自の物、それじゃないかと言う気もします。
・小雷さんもある種の絵の達筆を持って居られますよね。
・はまちゃんにも是非これが加わって欲しい要素ですよね。

まあ、それについては塾生の皆さんとの自由な質疑やキャッチボールの中で自然に伝えて行ける機会がある事を期待しています。

と言う事で、先ずは
現在私が仕事で行っている、デジタル納品という実務に則した
「水墨(アレンジ)イラストレーション」の
道具や手法(手順)みたいな事からお伝えして行く事にします。

出来れば「達筆」の件に踏み込む事を待たず、
この時点の事だけでも皆さんに広く益するものが何かあれば嬉しいんだけど.....

写真や引用URLの説明等については、
仕事のあい間を見て改めて加筆するとして、取りあえずUPしておきます。
http://homepage.mac.com/mitsunorin/.Pictures/yuyu/utu3b.jpg
http://homepage.mac.com/mitsunorin/.Pictures/shodo/kuwai.jpg

引き攣れについて
http://homepage.mac.com/mitsunorin/.Pictures/yuyu/azami_m.jpg
http://homepage.mac.com/mitsunorin/.Pictures/suiboku/musashi.jpg

ではまた。...PAPA

※2007年10月26日 17:34 PAPA投稿

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画像(gif,png,jpg,bmp) 音楽(mmf,mld) 動画(amc,3gp,3g2)
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sage

 
長々書きました。
画像も悪くてご免なさい。
こんな感じですが、説明の必要な所はおっしゃって下さい。

では、そう言う事で、宜しくお願いします。

 
(16)信長のオデコ辺りも修正。
(17)完成ですかね.....グレースケールのPSD形式で保存。
経験上EPS形式では、受渡しに際して重たいのと壊れやすいのとで、
なるべくPSDで渡しています。ファイル変換やトリミングは先方に任せます。
(18)圧縮してサーバーにアップロード。納品完了です。

 
(13)スキャンした原画。波打ちはないでしょう?
(14)レベル補正を施します。一番淡いグレーが飛んでしまわない程度に和紙の暗さを飛ばしてしまいます。
(15)和紙の滲みの速さはすさまじいので、はみ出しだらけです。
そのままでも支障ない所もありますが、この輪郭周辺はレタッチではみ出しを修正します。

 
(10)信長を彩色....光を良く把握して...(基本的に光の当たった所を白く残して行きます。墨絵ではホワイトは無しです。)
(11)ほぼ塗り上がり。サインは白野パステルエンピツです。
(12)フォトショップでスキャン。

 
7)最初にメインの人物の肌の色を決めます。そこが基準になって全体の色の割り振りが決まってきます。
ひとの肌の陰影に、通常はスピードライ・マーカーのクールグレーno.2あたりを使いますが、茶室の小さな窓枠の黒と漏れ入る陽射しが予想されるので、暗めの逆光にしました。
クールグレーno.4です。
(8)同上
(9)対面する信長に少し明るめの肌陰影。クールグレーno.3です。
ぼかしはno.0のカラーレス・ブレンダーという無色透明のマーカーを使ってます。
これは、グレーが乾かないウチの二三秒の間にボカシを入れないと、
悲惨な筆跡が付いて取り返しがつかなくなります。

 
(4)先の筆入れが詰まらなかったので再度、今度は画仙紙で、
さっきはカスレ気味だったので今度は多少墨を多めに含ませて....
水分が多いので瞬時に滲みのダマが出来ます。スピード上げて...
(5)和紙に出来た「波打ち」を取る為に一端高解像度で(4)をスキャンします。
この波打ちの陰は、グレースケールの淡めの彩色よりも濃くでる為、
デジタル納品時の最大の難関になってしまうのです。
と言うのは、和紙に彩色したグレーには、拡大してみると紙のスキ目のアヤがあるため、
フォトショップのブラシの滑らかな塗りによる修正は殆ど不可能なのです。
(6)波打ちの陰を取った墨線をインクジェットで再び和紙に出力。
この後の彩色は、紙が波打たない揮発油性のマーカーで行う為、
主線はインクジェットの水性インクである必要があるのです。

 
先頃画いたシンプルな絵で説明をと思ってましたが、
今朝方納品した「千利休」題材の挿し絵の一部始終を
携帯カメラで取りながら進めましたので、
こちらで順を追って説明しようかと思います。

では、ちょっと長々スレを占領しますが宜しく。

(1)先ずGoogleイメージで画像検索、資料集めですね。
こんな風に纏めてプリントアウトして資料にします。
(2)イラストの案出し。A4コピー用紙に何枚と無くイメージを描きとめます。
(3)イメージが決まったら、それを下敷きにして和紙、画仙紙等に墨で主線を入れます。気に入らなければこの段階を何度でも....

 
しんさん
更新が遅くて済みませんね。
アナログとディジタル(ペンタブ)の決定的な違いは
このコミュで何度も触れている「一本の長い線」が使えるかどうかの差だと思います。
タッチパネル式のモニターやPCが将来もっと発達すればとも思いますが、
毛筆の繊細な偶然性は計算づくで追いつくのかどうか...ですね。

手法はなるべく写真付きで行くつもりですのでお楽しみに。

 
すみません、今気づきました・・!リクエストに答えていただき、ありがとうございます。水墨イラストは描けるようになりたい度がめちゃめちゃ高いので勉強させていただきます。仕事にするようになってからは、水墨イラスト以前に、アナログで描くことがかなり減りました。下書きまでは鉛筆で書くのですが、もうかなりイラストレーターに頼りきりです。Painterでアナログっぽい絵も描けるとは思いますが、やっぱりほんとのアナログの表現力にはまだまだ及んでない気がしてます。ですから僕の中でアナログイラストが今熱いです。やっぱり、沢山描いて、沢山失敗して見えてくるものがあるんでしょうね。手法解説もとても楽しみにしてます。

 
たまたま昨日の日中、題材に適切な仕事を済ませたので、
ここに少しピックアップしとこうかと思います。
今回の仕事の絵は↓こちらに纏めてUPしてあります。
http://homepage.mac.com/mitsunorin/PhotoAlbum35.html
ここの下の方の「bridal」と書いてあるのがそうです。
全て程々に小さいシンプルな絵なので
質疑や話のピントが合いやすいと思うのです。
線画もあるので、時間の出来た際に作業手順に添って解説したいと思います。
ではまた改めて。

 
話が難しく堅くなってしまったので、
後日時間が出来た折りには
私の具体的な水墨イラストの仕事の一部始終を追って
簡単な手法解説をしてみようかと思っています。
宜しくお願いします。

 
図らずもこの
鳥獣人物戯画に於いては
(諸方からの模写があまたあるのですが、昔はそうやって写本で伝えるのが一般的だった)
模写も含めて、
矢張り字の出来てる人のが上手かった。
このカテゴリーは奇しくも、達筆の如何がそのまま絵の境地でした。

絹本や屏風に鉄線筆で張りつめて画く線の世界でなく
字をかくのとほぼ同じ筆速で書きつづられるものであるせいかも知れません。

目に焼き付いた風光を歌にして短冊に書くのと近い心と腰の構えなんじゃないでしょうか?
人間世界、自然界を観るお坊さんのその辺の境地が
肩の力の抜け具合や、書き終えた部分への執着の無さになって出てる気がしました。

 
筆の自由(筆だけでは無い、鉛筆を持とうがペンを持とうが発揮される)、
カラダの自由を得るのに
葉書や手紙を筆で書くと言う日常を何年か持ってみる事が
またとない基礎訓練であると言う事を改めて痛感しています。
折角日本人なんだし。

日本人が「英語耳」とか言うのを手に入れるのは大変でも、
これは資質として皆の中に最初から種蒔かれている花の種だと思うから。
水をやってみる気になる塾生さんが現れてくれたらと思います。

師走はその、もっとも好い時期じゃないでしょうか?
師走でなければ川柳なんかを時折詠んでは書いてみるのも好いかも知れません。
表現のために筆が動く事の原点がそうしたところに感じられると思います。

忘れられがちな日本人の日常の中に
日本人なればこその絵描きの資質の芽吹きがあると思います。

今の日本の漫画が、日本のアニメが、世界的にどうのと言う言われ方がありますが、
私は正直それほどのものと思ってません。
半世紀も前の大衆画、漫画、アニメまでならそう言われるに足るものがあったと
(反論も多いとは思うけれど)個人的には思ってます。

それは日本人の筆の力と一緒に消えつつあると思います。
西洋の人の絵は陰影において強く描けるけれど日本人はへっぴり腰の陰影(面)しか画けないか誤魔化すかしています。
しかしながら、それと同じ様に線において西洋と日本には真逆の強さがあります。
それを無くした時、線も面も及び腰な絵だけが残ってしまってる気がします。

線を得るものは面をも得ます。

酒がはいってる訳では無いけれど、
オヤジのクダマキっぽくツラツラかいてしまいました。
それらが
鳥獣人物戯画展を見ながら、言葉にならないままモヤッと感じてた事です。
ここは内輪なので(と言う事にさせてね)遠慮なくかかせてもらいました。

 
そのために先ず呼吸と連動して
絵心が摩擦係数ゼロで自由に動かせる
「エカキノカラダ」作りが必要になるのだと思います。

脱力と言うのか、
力の入る所は筋力でなく呼吸の力と言う様な....

だから坊さんが画く意味があるのです。

  • [11]
  • 2007年11月23日 20:35 はまちゃん

  • 投稿者:塾長(転載)
  • 投稿日:2009年 3月20日(金)23時43分53秒
  • 返信
 
そうですねぇ。
自分で鳥獣人物戯画の模写を何十枚と繰り返してみて、わたしもそう思います。
決して絶対的なテキストじゃぁないなぁ。って。
(例えば、自分の手運びに都合のいい絵柄や、サイズで描かれていることだったりとか)

ただ、まだ独力で筆線の遊びで出かけられるほどの余裕のない人にとっては、おおいに参考になる「楽しいサンプル」になってくれるような気がしますねぇ。

 
「鳥獣神仏戯画展」→「鳥獣人物戯画展」
変換ミスでした。失敬。

 
先日21日、六本木のサントリー美術館に「鳥獣神仏戯画展」を見に行きました。
これはねえ...何と言ったら良いのか、
私には余りにも普段の自分の作業に近いために、
先人への敬意とか改まったものは何もありませんでした。
不遜とか言われかねないんですが、同業者が作業してる横でフムフム、俺ならどう画く、
と言う様な感じで終始見てしまいました。

思うに、これは余りに敬意を払い過ぎて
これが絶対と思いながらトレースして勉強すべきものでは無いと
正直思います。
彼も亦我と同じ画き手で、彼は筆遊びをしてるのです。
私ならこう遊ぼうと言いながら筆遊びする位が画き手にも嬉しい敬意のはらい方じゃないでしょうか?

どの線も、緊張の張りつめた昨品性の為の線では無く
川柳を詠むように遊んでるのだから、気まぐれの部分も沢山あります。
もの遊び様を楽しんで味わって、
横並びに座って同じ題材で自分もまた返歌で詠み返す位が正しい付き合い方と言う気がしました。

詳細や細部の学びは亦改めて。

 
昨日TVで鳥獣人物戯画」に関する番組をやってました。
BSです。
一部しか見てませんけど、トピ記事で仮に「達筆と言う要素」と書いた、
その事に言及していて、
とてもわが意を得た思いです。

この「鳥獣人物戯画」の模写って、美術学校の日本画関係では
初歩として皆通過する一般的教材なんですってね。

今「鳥獣戯画展」と言うのをやってるらしくて、
私、来たる21日についでがあって行ってみる事になりました。
本来なら期間中の全展示物の全てを観たい所ではあるんですが、そうも行きません。

何か思う所があれば後日ここで書かせて頂こうと思います。
このトピックに関する「皆でシェア出来るキーワード」が見付かれば幸いと思ってます。

 
>道具とは毎回相談しています。その結果、画材に描いてもらう感じです。
>私は画材の邪魔をしないように心がけてます。

すごく射ぬいた言葉ですね。
幾人かの違った証言が重なると「その感触」がもっと見えてくるかもしれません。
ありがとうございます。

 
名前を出して頂いて光栄です。

道具とは毎回相談しています。その結果、画材に描いてもらう感じです。私は画材の邪魔をしないように心がけてます。

◆定規を筆がわりに、墨汁を水で半分に薄めて描いてます。

 
現在取りつくシマの無いトピになってるので、
簡単に写真の説明だけしときます。
左は、仕事で現在この2つに落ち着いてる和紙2種。

・少し小さくて黄色いのは画仙紙。
・雅龍と書いてあるのは、一番安い部類のお習字紙なんだけど、

組成や手触りが比較的粗くザラ感のあるものです。
その方が運筆のスピードを強制しないので取り組みやすいと思います。
片面がツルンとしたスキ目の細かいお習字紙は、
墨汁みたく濃い墨で字を書く訳ではないから、
筆の水分とスピードのコントロールがピーキーで、
難しいと思います。(水分による引き攣れもきつい)
青いキャップの筆ペンはぺんてるの「青墨」と言う商品。

右の写真は、カラーの水墨手法で画く場合(上から二つ目のURLの絵を参照)
主線に使うぺんてるのカラーの筆ペン、焦げ茶です。

 
上記で言葉が足りなかったですね。
これは理性の判断や計画以前の話で、
歩くと言う行為や自転車乗りみたく身体の自動操縦の事なのね。
同じ美意識、同じ構成力、力量があっても、
これが出来てると出来てないとでは次元が代って来るわけですよ。

ヤッパリその件については広く伝えるには向かない事柄かもね。
と言うか、徒弟的な伝え方が適切なのかも。
でも何時かは踏み込まねばならないのは、この塾でこれまで伝えてきてる事の核みたいなものがそこにあるからね。

一緒にユックリ取り組みましょう。
私も言い伝え方をまだ知らない事でもあるし。

ううん....水墨イラストだけに避けては通れないね。
良い伝え方や、シンプルな練習法を考えてみます。

 
図らずも何時も熱心なはまちゃんからいきなり「達筆」の件に踏み込んできてくれたけど、
これはね、「所作」「呼吸」とか「すりあし」とか日舞の「腰」の事、
或いは忍者の基本的な歩き方、走り方みたく、
線や面をたどる切な刹那、瞬刻瞬刻の「体道」とか「身体意識」とか「くせつけ」みたいな所に関わる話だと思うのね。
無意識そうにまで入り込むくらい身に付いてて
考えなくても身体がどう動いても破綻せず辿る秩序みたいなね....

はまちゃんの↑の投げ掛けはもう少し一幅の絵全体に関わる話のような気がします。

  • [2]
  • 2007年10月26日 17:47 はまちゃん

  • 投稿者:塾長(転載)
  • 投稿日:2009年 3月20日(金)23時33分37秒
  • 返信
 
誤解を受ける言い方になってしまうかもしれませんが「格好をつける」というのが重要だと思うんですね。
言わば「決めのポーズを作る」イメージ。
文字が達筆な人も、書いている時に「ここぞ!」という得意なパターンの部分があるはず。
そこでのその人なりの「決めのポーズ」を忘れないからこそ。個性と達筆が成り立つ。

そこでわたし自身の描いている線を見ると、決めの部分がないんですね。
本人は、どこかで「決め」て「格好をつけたい」とは願っているんだけども。決め所がない。「ここぞ」をことごとくはずしてしまう(泣)。そこが大きな問題点なんですね。
(最初のうちは、思うような太さの線を描けないとか、超初歩的な部分で悩んでましたが)

そこで、鳥獣戯画をお手本に線の緩急や強弱を何度も練習しているのですが、なかなか身につきません。
お手本と同じようなリズムで、お手本と同じものを描くのはできるけども。そこから離れると、なんかノンベンダラリとしただらしない線になってしまう。

そこを、まずはどうにか解決したいものだなぁ。と思っています。

 
上記トピックの投稿画像


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